東京レパーズ : オーストラリアンフットボールクラブ

「仕事は忙しいの？テレビ局で働いてるって聞いたよ。」

「いやあ、忙しいね。朝早くから、夕方は６時までびっしり仕事があるんだ。」

「・・・・・・・・・・それは大変だね。」

ICに出場するためもあって、大学院はオーストラリアのキャンベラを選んだ。大体どのチームにも大学チームというのがある。（もちろんだれでも加入できる。）僕はキャンパス内の寮に住んでいたこともあって、キャンパス内の一つのオーバルが練習場のそのチームの練習に通っていた。上の会話は練習中のアップのときにチームメートと交わした会話だ。

オーストラリアに住んで、彼らの生き方を身を持って学んで、将来は仕事をしながらも自分の趣味を大切にするような生き方を選びたいと思った。朝から夕方まで仕事があるのは日本では普通だ。むしろ、夕方で終わることなんて珍し。その後スポーツをできるなんて、奇跡に近い。でもそんな暮らしが本当にうらやましいと思った。同じようにはできないだろうけど、自分の好きなことを仕事の犠牲にすることなく続けていきたいと思った。就職もそれを実現できるところを選びたいと思っていた。

レパーズは残念ながら今期これまで全敗。全くいいところがない。練習もきっちりできず、チームの結束もいまいちだ。それでも僕がレパーズにこだわるのは、オーストラリアンフットボールが好きでやってみたいと思った人が集まってできたチームというそのコンセプトが好きだからだ。もとはいろんな大学出身者の寄せ集め。今もその延長線上にある。今年は弱い。でも強い弱いよりもっと大切なものもあると思う。

大学生か社会人か、オーストラリアのローカルチームではそれは全然関係ない。やりたいかやりたくないか、それがすべてだ。そのうえで、試合のときは上手な人とまだまだジュニアレベルの人とで分かれる。年齢なんて聞くまでだれも知らないし、気にしない。プレーするときは年上も年下も関係ない。オーストラリアンフットボールはかなりいけてるけど、そんな彼らの考え方は、もっといけてると思う。

今年は弱い。でも、レパーズはいけてると思う。みんなのOne Percentersでチームを良くしていこう。

山本昇平

※One Percentersとは、泥臭い、あまり目立たない、ときには全く意味のない、でも全力のごみ拾い的プレーのこと。